ダイドーロボット館ってどんな施設?一般でも見学はできる?

「ダイドーロボット館」の看板をみたことはありますか?ロボット館ということは、たくさんのロボットが集まった見学施設なのでしょうか。今回はこの「ダイドーロボット館」について、どういったところなのかを紹介いたします。
ダイドーロボット館は一般公開されていないビジネス向けの施設
そういえば「ダイドーロボット館」ここはどんな展示なんだろう? pic.twitter.com/WGMRx7TIn5
— お ざ わ social distancing ⋈ 5 5 5 7 (@N_Ozawa_) April 7, 2017
ダイドーロボット館は、ロボット導入を考えている企業が視察や見学に訪れる法人向けの産業用ロボットの展示施設です。電話で施設へ確認したところ、残念ながら一般公開されていないとのことなのでご注意ください。
産業用ロボットを販売する会社が手掛けるロボットの総合見学施設
ダイドーロボット館は、最新の産業用ロボットとその周辺機器が見学できる施設として2016年にオープン。2年後の2018年には東京江戸川区にもオープンしました。
用途に合わせたロボットの実機がズラリ40台勢ぞろい
館内には産業用ロボットではお馴染みのFUNUC社製のものをはじめ、デンソー、三菱電機、ヤマハ発動機、セイコーエプソンなど多くのメーカーの最新ロボットとその周辺機器が約40台設置。さまざまな用途に合わせたロボットとそのシステムが体感できます。
完全予約制で企業の見学に対応
ダイドーロボット館は平日のみの完全予約制。申し込みはWEBから行い、企業の部署や具体的な案件なども書き込めるため、見学当日は必要に応じてダイドー側からのレクチャーも行われるようです。企業のロボット導入におけるさまざまな問題を解決する場所として活用されています。
産業用ロボットを観て、試して、学べる場
ダイドーロボット館では、観る・試す・学ぶを軸に、企業へのシステムの提案からアフターフォローまで一貫して対応しています。
産業用ロボットの実機を観る
各メーカーのロボットの実機が展示してあるため、その場で動き方がじっくり観察できます。どういった部分を用いてどういった動きができるのかを観れば、現場での活用方法にアイデアが湧いてきます。
ロボット機種やツールを選んで試す
CADシミュレーションにより用途に最適な機種の選定や、必要とされるハンド等ロボット用ツールの選定がなされ、提案されます。実際の現場で導入された場合どう動くのか、動作、制御がコンピューター上でシミュレートされるため一目瞭然。ロボット導入前に課題に向けてのさまざまな問題点が解決できます。
ロボットを学ぶ
産業用ロボットの開発の歴史や各機種の特徴を学ぶセミナーが開催。受講することで企業の人材のレベルアップが図れます。また見学の前に産業用ロボットの概略についてのレクチャーを聞くと、見学がより充実したものになるようです。
最新型ロボットとの共生で幅広い業種へ提案
産業用ロボットにはさまざまな種類があり、その実機が一堂に会すダイドーロボット館の見学は貴重な機会といえます。
産業用ロボットはオールラウンダーではなくスペシャリスト
素人からするとロボットは1台で何でもこなせるパワフルな万能選手と思いがちですが、実際の産業用ロボットは、ある一部の優れた機能だけで構築されたスペシャリストといえます。
そのため自分が欲しいと思っている機能と、そのロボットが得意としている機能とがピタリと一致することが重要です。ダイドーロボット館で数多くの実機を見学し、最適な機種やツールの選定ができればそれだけ一致率が高まり大きなメリットとなります。
欲しいのはパワーなのかスピードなのか、精度の高さか耐久性か、用途によって必要とされる項目は変わります。またそれによって例えばアームは下から出たほうがいいのか、天吊りタイプがいいのか、アームの数は何本がいいかなど、選ぶべきツールも変わってきます。
そんなニーズに応えられるよう、ダイドーロボット館のロボットは多種多様。実機の迫力に圧倒されるでしょう。
最新のパラレルリンクロボットは複雑な工程も自動でラクラク作業
産業用ロボットは直交ロボットから多関節ロボットへと開発が進み、多関節も水平多関節型か垂直多関節型かなど分化が進行しています。
さらに現在はアームがパラレルに動くパラレルリンクロボットが登場。コンベアから流れてくる品物をトレーに移すといった複雑な作業を高いスピード性と正確性でもって行う姿は、技術の進歩をまざまざと見せつけてくれます。
人と協働するロボットに未来への道筋が
2台で協調するロボットや人と協働するロボットも開発され、人出不足を解消したい現場での活躍が期待できます。特に人と協働するロボットは画期的。今までロボットの周囲は安全柵で囲われ、人は立ち入り禁止。
そのため大きな製造ラインでの単純作業には向いていても臨機応変な対応が求められる食品業界などには不向きでした。しかし人と協働するロボットは安全柵を必要としないため、今までロボットが導入されなかった食品、化粧品、医療品といった分野への進出が考えられ、大きな注目を集めています。
まとめ
人出不足が続く現場では現在、産業用ロボットに大きな注目が集まっています。ダイドーロボット館が訪れる企業の悩みの解決の糸口となることを期待したいです。
Writer:あきいた
編集者

編集者兼ライターとして5年以上勤務。頻繁に旅行する愛好家で、経験を活かした情報発信に努めます!